2013年1月30日水曜日

爬虫or両生


窓に向かって川端さんが低いうなり声をあげていた。

イヌやネコが何もない空間を見つめて激しく吠えたり、
ジッと固まったりする現象は、霊的なサムシングであるとする説が有力。

一瞬、これは川端さんがエクト的なプラズムを感知して
私に何らかの水子的な供養を促しているのかと汗ばんだ。

しかし、よくよく窓を見てみれば何のことはない。
そこにあるのはヤモリ、あるいはイモリ的なシルエット。

川端さんは初めて見るヤモリ、
あるいはイモリに怯えていただけのようだ。

ヤモリとイモリの生物学的区分は、現代の最新脳医学をもってしても
ハッキリとはわからないとされている。

磨りガラスの向こうに張りついている生物がヤモリなら安心。
ヤモリは"家守"、すなわち家を守ってくれる神の使いだからだ。

だが、これがイモリとなると話は別。

イモリは"伊守"、すなわち式守伊之助の生まれ変わり。

いますぐ誰かと相撲を取らないと、
一生マゲが結えない頭になってしまう。

窓の向こうにいるのがヤモリかイモリかはわからないが、
私は念のため川端さんと相撲を取っておくことにした。

その勝敗については、お互いの名誉のためにも
ここに書くべきではないだろう。

ただ、私の右上手が川端さんの喉輪によって
切られさえしなければ……とだけ言っておく。

青き床の冷たさを背中に感じつつ、
今日はこの辺で横になることにする。



2013年1月28日月曜日

世界選手権10連覇も視野


引っ越しをしたため、職場までのストロークが若干拡張された。

要するに通勤時間が長くなってしまったということだ。

虫取り人である私の職場は山。

引っ越し前は最寄りの山まで歩いて25分くらいだったのだが、
床の青さを優先した新居からは、どう見積もっても1時間半はかかる。

そこで、移動手段の要となるべきマイバイシクル、
俗に言うマイシクルを購入した。

若者のクルマ離れの風潮に擦り寄り、
メインストリームに迎合しようという意識の表れだ。

写真をご覧いただければわかるように
我がマイシクルは、いま流行りのクロスバイク。

その中でも"ルック車"と呼ばれる最高級のものだ。

これによって、最寄りの山までゆっくり走っても30分。
全力でペダルを踏み込めば27分という、驚きの通勤革命を実現した。

ちなみに、マイシクルは川端さんとの共用。

ただ川端さんは運転はともかく、
腕の長さの関係でライトが点けられない。

カギもかけられない。

このことが、いつか悲劇的な結末を招くだろうことを覚悟しつつ、
今日はこの辺で横になることにする。