2010年9月30日木曜日

魚類も肥ゆる天高く


鯉のぼりと言えば
子どもの日の上空を彩る5月の風物詩。

カラーバリエーション豊富なカープが
子どもたちの明るい未来を照らし出す。

しかし、我が家の近所には
そんな鯉のぼりをオールシーズン
365日たなびかせている家がある。

その家にはおじいちゃんが
ひとり暮らしをしているのだが、
頑なに鯉のぼりをしまおうとしない。

今日も区役所の人が訪れ、
おじいちゃんをたしなめたが
まるで聞く耳を持たない。

「おじいちゃん、もう10月になるんだから
いい加減にしまわないと……」

「わしの鯉のぼりで人様に迷惑かけた覚えはない!」

そんなふたりのやり取りが、
いずれ深夜のドキュメント番組や
夕方のニュースでご覧いただけることだろう。

与えられた仕事をこなす役所の人と、
自分のポリシーを貫こうとする老人。

どちらが善で、どちらが悪とも言い切れない。

強いて言うなら、
"雛人形をしまうのが遅れると婚期が遅くなる"的な
教訓の鯉のぼりバージョンを考えなかった
先人が悪いとしか言いようがないのだ。

高齢化社会が内包する問題点を
鋭くえぐった達成感に包まれつつ、
今日はこの辺で横になることにする。