2010年9月16日木曜日

ザトペックorトルネード


夏の高校野球も終わり、
球児たちは秋期大会の練習へとシフトする。

そして大人たちは若い才能を確保するために
スカウトの目を光らせることになる。

私もこの時期、プロ野球に流れがちな逸材を
虫取りの道へとミスリードするために、
全国の高校を回るのが常だ。

そして、ついに見つけた。

ダイヤモンドの原石……いや、
アンモナイトの軽石と言っても過言ではない。

体幹のブレない投球フォーム。
ナチュラルにシュート回転する球筋。
空き缶にボールを当てて景品をせしめようという浅ましさ。

どれを取っても超高校級虫取り人の
ニオイがプンプンする。

早速声をかけてみたが、
彼は高校卒業後に1年間のハワイ野球留学を経て、
最終的には空白の1日を利用して
スクールバスの運転手になることが決まっているのだという。

やはりこの業界は青田の刈り合い、若い芽の摘み合い。
こんな逸材が放っておかれる訳はなかった。

万が一に備えて名刺だけは渡してきたので、
今後、彼の将来に対する漠然とした不安が
大いなる気の迷いを生じさせ、道を誤ることを祈るばかり。

虫取り業界の先細りに対する
私自身の漠然とした不安をかき消すために、
今日はこの辺で横になることにする。

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