あらゆる局面における 闘いを想定している落花生護身術。 これまで、さまざまな動物との 対決をシミュレートしてきたが、 それはサシの勝負であることが前提であった。 しかし、相手は言葉の通じない猛獣。 群れて生活する彼らは 数的有利を振りかざして勝利をもぎ取ることに 何ら躊躇はない。 今回遭遇したのは眼光鋭い肉食獣の親子。 あるいは兄弟かもしれない。 彼らの人並みはずれた嗅覚は 確実に獲物として私の体臭をロックオンしている。 なるほど、相手にとって不足はない。 こういった状況の場合、 まずは小さいほうをすばやく仕留めるのが鉄則。 奥襟をつかみ、STO(スペーストルネード オーバーオール) で叩きつけ、意識を奪う。 ここまでくれば、後は 大きいほうとのタイマン勝負。 奥襟をつかみ、送りオーバーオール絞めで 絞め落としてジ・エンドだ。 仮に相手が3匹、4匹いたとしても、 小さいほうから順にオーバーオールの奥襟をつかむという 必勝パターンさえ覚えておけば、 落花生護身術最強の看板に 偽りが生じることはないだろう。 ただ、幸いこの日は落花生護身術奥義"迂回"によって 実際の闘いに発展することはなかった。 小刻みに震えるヒザを掛け布団で押さえつけつつ、 今日はこの辺で横になることにする。
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