1年に1回、マンガ喫茶へ行って 『スーパードクターK』を一気読みするのが私の恒例行事。 この作品から医学の進歩、仲間の大切さ、 深海の恐怖などを再確認することで、 自らの内面と向き合うための神聖な儀式だ。 実は去年末に一度読破を試みたのだが、 サラリーマン風の男が『スーパードクターK』の 1~5巻を独占していたため未遂に終わり、 2011年にずれ込んでしまった。 故に今回は年またぎのリベンジ、 いわゆるマタンジということになる。 この日は川端さんが「私も連れていけ」と 言わんばかりの白目を向いていたので、 いっしょに行きつけのマンガ喫茶へ向かったのだが、 入り口まで来ていくつかの疑問が私の脳裏をよぎった。 川端さんを連れていくと、 私はふたり分の料金を払わなければならないのだろうか? それとも川端さんは子ども料金として、30分100円で 入店できるのだろうか? いや、そもそも川端さんは持ち込み不可なのではないか? その場合、首輪を着けて電柱に 繋いでおかなければならないのか? 15分ほど店の前で逡巡したが、 結局は店の人に聞いてみなければわからない。 私は意を決して入店し、店員に尋ねた。 「ナッツですけど。今日は川端さんもいるんですけど」。 店員は一瞬戸惑いの表情を浮かべたが、 「おひとり様ですね」と言って 私の分だけの料金を要求した。 おそらく私が常連であるが故の粋な計らいであろう。 おかげで私は『スーパードクターK』を 9時間かけて全巻読破することができたし、 川端さんも何か私の知らないマンガを楽しんだようだ。 また1年後、この作品を読み返すとき、 私の胸及び膝の皿にはどんな思いが去来するのか? 期待と不安で消えない耳鳴りを頭蓋内に反射させつつ、 今日はこの辺で横になることにする。
2011年1月13日木曜日
ナイトパックの向こう側
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