2010年7月29日木曜日

無言の帰宅


いつものように部屋でうつ伏せになっていると、
視界の隅で何かが動いた。

何かいる。
この部屋に私以外の何者かがいる。

この季節、部屋に出没するヤツと言えば、
大方の予想はついている。

連日の猛暑で例年以上に
繁殖しているであろう招かれざる客。

区役所に持っていっても換金してもらえない虫。

黒くて、速くて、脂ぎったアイツだ。

私は覚悟を決め、ゴキジェットプロを手に取る。
そしてコンバットに気を取られている
アイツに忍び足で近寄り、
ゼロ距離から引き金を引いた……そこで気がついた。

こ、これは川端さん。

川端さんとは私がカラーひよこだと思って
飼っていた地球外生命体。

去年、私の記憶を消去して
宇宙へと帰っていったはずだった。

しかし先日
ツイッターを駆使して私の記憶を呼び覚まし、
いまこうして私の目の前で小刻みにケイレンしている。

こうして我が家にやってきたということは、
またいっしょに暮らせるということだろうか?

幸い最近虫取りの業績も安定しており、
川端さんを養う程度の余裕はある。

よし、決めた。
また川端さんを飼おう。
これからはずっといっしょだ。

ゴキジェット直撃から2時間を経過しても
一向に回復の兆しを見せない川端さんに
一抹の不安を感じつつ、
今日はこの辺で横になることにする。

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