知り合いのお婆ちゃんが駄菓子屋を畳むということで、
いらなくなったアイスクリームケースを譲り受けた。
そもそも、我が家にはアイスクリームや冷凍食品を
保存できる冷蔵庫がなかった。
これは、以前川端さんが誤って冷凍庫に閉じこめられてしまい、
変温動物ならではの悲劇が起こる寸前までいったことをきっかけに
処分したからに他ならない。
しかし、もう川端さんも分別がつく年頃だ。
入ってはいけない場所、口に入れてはいけない物、
粘液を吐き出していいシチュエーション。
その辺の区別がようやくできるようになってきた。
そこに来て、お婆ちゃんの駄菓子屋閉店宣言は
まさに渡りに船、あるいは通学路にトロッコと言うべきタイミング。
さっそくコンセント的なセッティングを完了し、
あずき的なバーや、うまか的な棒をストックした。
これでいつでも、虫取りで火照った体をクールダウンすることが可能だ。
川端さんも大喜びで、コンセント付近を舐めたり、
ケースの中に入ろうとしている。
たいへん危険な行為ではあるが、今日はめでたい冷凍庫記念日。
あまり野暮なことは言うまい。
駄菓子屋の店主を引退し、アメ車のディーラーとして
第3の人生を歩み出すお婆ちゃんに幸大からんことを願いつつ、
今日はこの辺で横になることにする。
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