2008年7月29日火曜日

amazonのダンボール



今日、川端さんを捨てに行った。

なかなか踏ん切りがつかないことに加え、
手頃な場所が見つからなかったことも手伝って、
川端さんが入ったダンボールを抱えたまま
2時間近く歩いただろうか。

いつまでも歩き回っていてもしかたがない。
太陽も西に傾きかけている。

私は意を決し、路地裏の隅っこにダンボールを置いた。

川端さんはいつもと変わらぬ表情で私を見上げ、
いつもと変わらぬ声で鳴いている。

これが今生の別れになるとは思ってもいないのだろう。

私は走った。

川端さんの視線を振り払うように。

曇りガラスをスチロールで擦るような
あの鳴き声が聞こえなくなるまで、無我夢中で走った。

気がつくと、
私は我が家まで休むことなく全力で走りきっていた。

四畳半の部屋が、心なしか広く感じられるが、
どうということはない。

私はずっと、ひとりで生きてきたではないか。

元に戻っただけだ。

正直、今日はもう何もする気が起きないので、
この辺で横になることにする。

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