2009年12月11日金曜日

反骨の鋭利な頭髪

今日、モヒカン師匠に会った。

モヒカン師匠とは、高校生のときに
教員用トイレを勝手に使った罰として
モヒカン刈りにされて以来、
その機能美に魅せられて生涯モヒカンを誓った男だ。

モヒカンの世界では神様的な存在である。

緊張したが、思い切って近づいて声をかけてみた。
「モヒカンの魅力って何ですか?」

すると彼は目をつぶって、ひとしきり考えたあと
白目を向きながらこう答えた。

「このモヒカンは、いわば心のアンテナ。
いい噂も悪い噂も、全部ここに集まってくる。
情報の波に飲み込まれそうになったとき、
それに抗う精神力が養われる。
それがモヒカンスピリッツ、俗に言うモヒリッツじゃ」

正直、支離滅裂で意味が分からないし、
質問の答えにもなっていない。

しかし、道を究めし者のただならぬオーラと、
刈り込みの鋭さだけはひしひしと伝わってきた。

山と同化してナンボの虫取り人にとって、
あまりに目立ちすぎる髪型はタブーとされている。

だが、シーズンオフのいまなら、あるいは……。

頭頂部に一世一代の決心を刻み込みつつ、
今日はこの辺で横になることにする。

0 件のコメント:

コメントを投稿