今日、大型犬に遭遇した。 犬というのは非常に賢い動物で、 昔から人間のパートナーとして共存してきた。 特にセントバーナードなどの大型犬は、 救助犬として多くの人間に ブランデーを与える役目を担ってきたのだ。 そんな温厚なイメージの大型犬だが、 今回出くわしたコイツは格が違う。 まずその大きさが規格外だ。 これだけの巨体だと、ちょっとじゃれつかれただけでも 絶命は免れない。 そして野生を感じさせる鋭い眼光。 在りし日のブルーザー・ブロディが 猪木の瞳の中に見出したものと 同じバーニングスピリットが、ここにある。 もしコイツと闘ったら……。 まず摺り足で間合いを詰め、耳の後ろをなでる。 いくら常軌を逸した大型犬とは言っても、 犬である限り耳の後ろをなでられたら 筆舌に尽くしがたい快感が全身を駆け巡るのは間違いない。 そして大型犬の目がトロンとしてきた 頃合いを見計らって、 懐に隠し持ったタマネギで口を塞ぐ。 野生の世界では卑怯などという言葉は意味を成さない。 勝利し、生き残った者こそが正義なのだ。 幸い今回は 大型犬が私に気づいていない様子だったので、 すれ違いざまダッシュで逃げることができた。 全速力のまま家路につき、 恐怖のあまり上唇を小刻みに震わしながら、 今日はこの辺で横になることにする。
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