2009年6月10日水曜日

自然発熱現象


 
ついに来た。

全知的生命体が待ち望んだ定額給付金が、
ついに振り込まれたのだ。

郵便受けに通知が届けられたのを
野生動物特有の嗅覚で察知すると、
私は銀行へ走った。

そして受付で
「ナッツですけど、定額を給付してもらいたいんですけど」
と言いながら虫取り協会の会員証を提示すると、
銀行員の方は丁寧にATMの使いかたを説明してくれた。

暗証番号を入力するコツがなかなかつかめず
20分ほど手間取ったせいで、
後ろに並んでいる人から罵声を浴びたりもしたが、
無事、こうして1万円札1枚と1000円札2枚を
手中に収めることに成功した。

さて、何を買おうか? やはり焼きそばか?

……いや、こんな大金を手にすることは滅多にない。
まずは1万2000円そのものを堪能するとしよう。

早速1万円札を手に取り、その手触りを楽しむ。
表面のザラつきが心地よい。厚みも十分だ。
通常の1万円札より、やや熱を持っているような気もする。

いやはや、この辺は定額給付金の面目躍如と
言ったところだろう。

とりあえず今夜ひと晩は
そのフォルムや臭いを満喫し、
実際に何かを購入するのは明日以降にしようと思う。

1万2000円を枕の下に置いて、
今日はこの辺で横になることにする。

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