虫取り人にいちばん必要な筋力は何かと問われれば、 それは背筋力であると即答するだろう。 クヌギの木を引っこ抜く要領で揺さぶり、 虫を落とすには人並みはずれた背筋力が必要だ。 背筋力300キロオーバーを誇る長嶋一茂が 虫取り人になっていたら、 さぞかし大成していたことだろう。 そして2番目に重要なのが手首のスナップである。 樹液を塗る際、手首をしなやかに動かすには、 テクニックとパワーを高次元で融合させなければならない。 昔、『ミヤマの人々』という虫取りを題材にした アニメーションが一大ブームを巻き起こしたが、 その主人公、宇賀神・ヘラクレス・たかしが 愛用していた樹液養成ギプスを真似て自作したのが 写真のマシーンである。 スプリングを絶妙な強度に調整することによって 負荷が限りなくゼロに近くなっているので、 1日中着用することが可能というスグレモノだ。 幼少時代の一茂がこのマシーンを使っていたら、 虫取りの歴史は変わっていたかもしれない。 そんなスーパースター待望論が乳酸へと形を変え、 前腕に蓄積されつつ、 今日はこの辺で横になることにする。
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