ご存知の通り、私は非常に多趣味な人間だ。 全国の水道水飲み比べや、お湯沸かしなど 人生に彩りを与える多数のホビーを嗜んでいる。 そして、何を隠そうダクト鑑賞も 私の趣味のひとつなのだ。 ダクトとは空気を排出する管的なもので、 屋内、あるいは屋外に配置される。 これが建造物の形状や立地条件によって 実にバリエーション豊富で、 見ていて飽きないのだ。 今日は、そんな私のダクト人生の中でも ひとつの完成形と言える究極の1本を発見した。 色、大きさ、Rの角度。 何を取っても非の打ちどころがない。 ここまで来ると、単なるダクトというより ひとつのアトラクションと言ってもいいだろう。 この家は老舗の天津甘栗屋さんで、 香ばしいニオイをダクトから排出することで 善悪の区別がつかない子供たちをおびき寄せ、 言葉巧みに甘栗を売りつけようという企みから、 このようなこだわりのダクトを設置するに至ったという。 かく言う私もニオイにつられて ここまで吸い寄せられたのだ。 しかし私は甘栗ひと袋買うお金さえ持っていない。 いつの日か成功して、 甘栗をおかずに腹一杯白飯を食べてやる。 そんな衝撃の甘栗おかず派カミングアウトを 声高に叫びつつ、 今日はこの辺で横になることにする。
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